読図の効用
このページのまとめ
ハイキングや登山で行う読図には、4つの効用があります。
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地形の予測
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効率的なペース配分
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道間違いに早く気づく
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山の難易度がつかめる
始めに:読図って具体的に何をするの?
読図作業は大きく次の2つに分けることができます。
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地図から地形の情報を読み取る作業
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地図とコンパスを組み合わせ、現在地や目標物、進路を確認する作業
ここでは1のメリットについて解説します。
読図の効用1:地形を予測できる
地図を読めるようになると、机上ハイキングができるようになり、コース上の地形予測ができるようになります。
野外の知らない道を歩くことが多いハイキングでは、この予測がとても重要な意味をもちます。
読図の効用2:効率的なペース配分ができる
地形の予測ができると、体力を消耗する場所も事前に分かります。例えばコース後半にキツイ斜面があるのが事前に分かっていれば、「前半は無駄なオーバーペースを控え、後半のために体力を温存しておこう」、と意識することができます。
読図の効用3:道間違いに早く気づく
ハイキング中のAさん、Bさんは、ある場所で道を間違えてしまいました。間違いに早く気づいたのはどちらでしょうか?
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コースの特徴を頭に入れず、目的地に到着することだけを考え歩いていたAさん
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「急な登りの後、なだらかな道を約20m歩いたら目的地だな…」と意識しながら歩いていたBさん
当然、Bさんの方が道間違いに早く気づきました。これは事前に地形を頭に入れておくことで、「ん?間違えたかな?」の直感が早く働いたからです。
間違いに気づくのが早ければ早いほど、正しいルートへ復帰できる可能性も高くなります。
読図の効用4:おおよその山の難易度がつかめる
ハイキングや登山は、自分の体力や経験に合った場所を選ぶことが重要です。
その場所選びの判断材料の一つが、地形図から得られる情報です。
道の傾斜や距離を読むことを繰り返し、実際のハイキング経験を重ねれば、未知の山でも地形図を見ただけで、おおよその難易度が分かるようになります。